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2010年12月26日 (日)

冷却改造カメラがやってきた(ASTRO50D)

Nec_0128

Central DS社(韓国)製のASTRO50D(アストロ50D)が、雪降りしきる中、我が家に届いた。
Canon EOS 50Dをベースにした冷却改造モデル。
改造カメラ本体、温度計、温度計接続ケーブル、冷却用電源ケーブル(ワニ口)のセット。
韓国製であることから、「キムチ改」とも呼ばれるらしい。

不思議なことだが、こういう改造は日本人が得意とする分野であるハズなのに、
国内にはなぜか、欲しい!と思った時に入手できるという環境がない。
技術をお持ちの方は、個人で改造している例もあるようだ。
だから販売店が特別企画で改造販売を告知すると、あっという間に売り切れとなる。
需要があるのだから、もっとやればいいのに…と思ったリする。
数がでれば、もっと安く提供できるようになるのに…とも思ったりする。
(なぜ取り組まないのか、裏事情は知りませんが)

デジタルカメラの雄、EOS5D markⅡの冷却改造も、
Central DS社では実現しているのに、日本の某社では開発途中で断念したようだ。
たぶん日本の技術屋さんたちは、もっと高度な部分の改造を目指しているのかもしれない。

購入は日本の販売代理店経由。
ホントは直接Central DS社とやりとりできれば、より安く購入できるのだが、
アフタサポートも含めて安全策をとった。

さっそく冷却機能をチェック。
室温15度、ISO1600で15分露出したダークの結果がこれ。(冷却なし)
Img_2745
14.7度だった内部温度が、15分後には18.6度まで上昇した。

ここで冷却用の電源を接続。
すると一気に内部温度が下がった。
他の方のブログにも書いてあったが、ジワジワという感じではなく、ホントにあっという間の急降下。
3分もすると温度計の数字が安定してきた。-6.5度。
ここで再度露出開始。

室温16度、ISO1600で15分露出した結果がこれ。(冷却あり)
Img_2746
ご覧いただけるように、冷却効果はあきらか。
改造部分がきちんと作動していることを確認し、ひとまず安心。
ちなみに、15分後の内部温度は-5.0度と1.5度の上昇にとどまった。
ブログを読み漁ると、50Dよりも40DやX2のほうが、もともとのノイズは少ないらしい。
でも個体差っていうやつもあるし。

さて、このシステムをこれから活用していくわけだが、
外は一面の白い世界。
昨日の予報ではもっと降るかと思ったが、意外と今日は落ち着いた空。
いまは薄日も差している。
とはいえ、やはり雪の降らない(少ない)地域への遠征、今冬は必至のようだ。

Nec_0129

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機材」カテゴリの記事

コメント

某販売店でこのカメラをみました。
結構値がはりまんなあ。

おいらも冷却CCDを始めてから10年以上経ったけど、天ガのコメットファイルもカラーが主流になっちまいました。
今、持っている1眼レフデジカメは、初期のEOS KISSⅡだったっけ。
色っぽいことやってみたいなあ・・・時間があれば。

そうそう雪景色ですが、自宅裏だったんですね。
コンクリート法枠っぽいのが諏訪様の斜面にそっくりでした。

投稿: ゆうじ | 2010年12月27日 (月) 10時53分

確かに、高い。
それでも、円高差益で6万円安くなったんですよ。
だから手を出そうかという気になりました。
日本の販売店がX2の冷却モデルを売り出した時の値段が198,000円でしたので、
それと比べると、ちと高い価格設定です。まあ、ボディがX2と50Dの差はありますが。

直販との比較。
仮に1ドルが85円、送料が50ドル、国内での消費税相当額が販売価格の6割の5%
だとして計算すると、代理店購入のほうが約35,000円ほど割高になります。
これが安心代になるわけです。

投稿: 星のおじさん | 2010年12月27日 (月) 20時29分

ASTRO50Dのご購入おめでとうございます。

前半のくだり、、まったく同感です。
どうもこの業界、供給側の方が強くて、需要側の方が不利益をこうむっているようで仕方がありません。

壊れたときのこととか考えると、やっぱ高くても代理店購入の方がいいですよね。

投稿: ほんまか | 2010年12月29日 (水) 17時15分

ほんまかさん

こんにちは。
コメントありがとうございました。

改めてhonmaka-specialの記事を読み直させていただきました。
改造ひとつひとつに工夫が凝らされ、手間がかかっているな~と思い、
高価ではありますが、ある意味価格相応という気持ちになりました。

そういえば、瀬尾さんのところからEOS 60Dの冷却改造カメラが発売されそうですね。
どのような体制で供給されるのか、ちょっと興味があります。

今秋は公私ともにいろいろあって、
ほんまかさんの画像処理講座も途中でついていけなくなってしまいました。
改めて一から勉強させてくださいね。

以前からお聞きしてみたかったのですが、ブログに時折登場する撮影地の「湯沢」って、
新潟県の越後湯沢のことでしょうか?

投稿: 星のおじさん | 2010年12月30日 (木) 10時52分

そうです。
新潟県の越後湯沢です。
高速乗って、一時間半でいけるのと、空が暗いので、(多分私が知っている中では一番暗いと思いますが、)よく利用しています。ただ、晴天率はよくなく、冬はまったくだめです。成功するのは年に何回かです。

投稿: ほんまか | 2010年12月30日 (木) 19時33分

ほんまかさん

こんばんは。
やはり、そうでしたか。
実は私、その比較的近くに居住しています。

昔に比べて当地近辺はかなり明るくなり(越後湯沢の灯りも含め)、
夜空を見上げてはため息をつく日々という認識でした。
ですので、ほんまかさんは良いスポットを見つけられたということですね。
私としては、撮影地探しにもっと力を入れなくては…。

いずれ、遠征時に、直接お話できる機会が持てたらと思います。

投稿: 星のおじさん | 2010年12月30日 (木) 20時32分

「星のおじさん」、新潟の方でしたか。
湯沢の明りは確かにすごいですね。
でも私が見ている旭原は、湯沢の街は西側になるのですが、
東側はすごい暗いですよ。西側は天頂付近までカブリますが、たいがい登ってくる星座を撮るので、東側が暗ければ十分です。
湯沢は天の川がキラキラ輝いて見えますね。まさに降るような星空です。これだけ輝く星空が見えるのは、近場では湯沢だけです。

投稿: ほんまか | 2010年12月30日 (木) 22時53分

地図で調べましたら、「旭原」という地名は大源太キャニオンの近くで見つかりました。
なるほど、この位置ならば東側はきっと暗いでしょうね。
雪が消えましたら、私も近くを探索してみたいと思います。

投稿: 星のおじさん | 2010年12月30日 (木) 23時16分

湯沢の近くにお住まいなら、湯沢よりも、
津南(グリーンピアのあたり)かその奥の秋山郷あたりのほうが、もっと暗いと思いますが、どうでしょう。
私は、そこまで行く気力はありませんが。。。

投稿: ほんまか | 2010年12月31日 (金) 00時03分

良く調べていらっしゃいますね。
津南も秋山郷も新潟と長野の県境に位置しているため、
空が暗いであろうことは想像できます。
あとは、熊の出没情報が少ない見晴らしの良いポイントを見つけられるかどうかです。

玄関から一歩外へ出れば、天の川がそれなりに見える環境に育ったものですから、
撮影や観望のために遠征したり移動したりする意気込みが希薄です。
それを変えていかなければならないのは、時の流れとはいえ、寂しい限りです。

投稿: 星のおじさん | 2010年12月31日 (金) 08時39分

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