超新星残骸Sh2-240(S-147)
2013.10.14 01h46m52s(exp.180s×4コマ,ISO3200)※階調反転
EOS5D MarkII(SEO-SP3)+EF300mm F2.8L USM(F2.8)+LPS-P2
EM-200(K-ASTEC AGS-1X改)
おうし座とぎょしゃ座の間にある撮影者泣かせの天体。
アナログ時代は間違っても撮影できるような対象ではなかった。
とにかく淡い天体なのである。
以前、沼澤茂美氏が20cmF1.5のシュミットカメラと水素増感TP4415を組み合わせて、
この天体を見事に写し出していた。
暗い空と抜群の透明度と明るい機材の三拍子が組み合わさらないと
決して写すことはできなかった。
ところがデジタル時代になり、比較的ハードルが低くなった。
三拍子が揃わなくとも二拍子程度でも写るようになったのだ。
ただ、撮影している方々の機材や撮影方法を見てみると、
冷却CCDカメラとか総露出時間ウン時間とか、とにかくスゴイのである。
(短いのでも1時間、長いと5時間というのがあった)
ということで、私は冷却CCDカメラなど持ち合わせていないし、
まして総露出時間ウン時間などという撮影手法は絶対真似できないので、
私にとってハードルの高さは変わることはなかった。
しかし、ものは試しとチャレンジしてみたら、
3分露出4コマ、つまり12分露出とサンニッパで写ってしまったのだ。
もっとも階調反転という反則ワザ?で、無理矢理あぶり出した感は否めない。
きちんとカラーで表現する時は、数時間露出は必須なんだろうなと思う。
それはともかく、もう少し構図を考えて、露出時間を少々延ばしたものを
いずれ撮影してみたい。
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コメント
これはすごい!えっ?シュミットもっておられたのかなと一瞬思いました。
デジタル サンニッパおそるべしです。
そういえば 系外銀河も最近は簡単に写っている写真が多いですね。昔は
「●●写真集」とかを買って海外の大口径天文台撮影写真で見る渦巻き星雲に
宇宙のはてしなさを想像したもので絶対に撮れないしろものとおもっておりました。
逆にこのような写真を想像して望遠鏡を買う人があとをたたず、弁解してまわる
こともめんどうなのでほっておいたものです。
この星雲は存在さえ知っている人も少ないし、自動導入などで視野に入れる
しかないのではないかと思います。まあそのような機材があるわけではないので
わかりませんけど。
いきなり超マイナーな星雲をUPされたのでまいってしまいました。
冷却カメラでないところがまたすごすぎです。
投稿: satelight57 | 2013年10月16日 (水) 21時15分
「あれっ?写っちゃったよ~」
というのが正直な気持ちです。
物は試しとは言いましたが、まさか写るとは思いませんでした。
記録された画像をクリックしてSh2-240の姿がうっすらと見えた時には、
思わず目を疑ってしまいました。
これこそデジタルの威力なんでしょうね。
もうひとつ写してみたいのは、
オリエンタルベイスンという月面の地形です。
これもまだ狙ったことはありません。
月縁にあることは知っていても、どのあたりなのか…ハハ^^;
投稿: 星のおじさん | 2013年10月17日 (木) 22時19分