久しぶりの東京は雨だった。
それも台風22号が接近中という状況。
それでなくても今年の東京は雨が多いと聞く。
そして目的地まで、降りしきる雨の中を駅から歩いて10分。
まず向かったのが、
2002年に小泉元総理とアメリカ・ブッシュ大統領の居酒屋会談で名を馳せた、権八西麻布店へ。
ここで久しぶりに開催された同級会(のようなもの)に参加。
北海道から熊本まで、全国から19人の面々が集まった。
15年ぶりの参加者もあり、昔話や近況報告に盛り上がった。
お客のほとんどは外国人。
映画「キル・ビル」の舞台モデルとなったため、
キルビルレストランとも呼ばれているそうだ。
ちなみに我々が陣取っていた隣の部屋が、小泉・ブッシュ会談のスペースだと教えてもらった。
ますます雨足が強くなった次の日は、これまた駅から歩くこと8分。
「葛飾区郷土と天文の博物館」へ出かけてきた。
もともとこの館の大ファンということもあるのだが、
大規模改修のため来年5月末まで7カ月間休館すると聞いたから。
アンコール番組ではあったが、生解説の組み立ての素晴らしさは相変わらず。
自分が関わっているプラネタリウムでも使えるネタはないか、と思いながらの1時間だった。
それにしてもこの7カ月間。スタッフの皆さんはどう過ごすのだろうか。
番組終了後、さらに強まった雨足の中を再び歩いて駅へ。
この時点でスニーカーは中までグショグショ状態。
本当は天文関係やカメラ関係のお店をまわる予定だったのだが、
とても歩き続けられる状態ではなくなったため、ホテルへ戻った。
台風が最接近する夜に外出は困難と判断し、途中コンビニで食料を仕入れた。
日付が変わった翌日。
台風は足早に通り過ぎた。
そしてお天気は西高東低の強い冬型に。
ということで、未明の東京の空には星々が輝いていた。
午前3時。
ホテルからもらった古新聞を詰めて何とか乾かしたスニーカーを履いて向かった先は、
全国数ある行列店のうちのひとつである、築地場内の「寿司大」。
最近の口コミを見ると、先頭は午前2時頃から並び始めるらしい。
ほんの数年前までは5時前に到着して口開けの客ということもあったのだが、
それは遠い昔の話となっている。
お店の前に到着すると、既に7人が並んでいた。
うち5人は外国人。
10分もしないうちに行列はさらにのび、席数の13人に達してしまった。危なかった。
珍しく?4時50分にのれんが掲げられてお店はオープン。
カウンター内に目をやると、いつの間にか3人のうち1人は女性職人さんになっていた。
通い始めた15年前、ほとんどの客が注文するメニュー「店長のおまかせ」は3,150円。
それが現在は4,000円に。
15年で850円アップは、頑張ってくれているほうなのだろうか。
それにしても、還暦を迎えての早朝2時間待ちは苦痛になってきた。
来年10月に豊洲へ移転されるのかどうかは聞きそびれたが、
たぶん、築地のこのお店に出向くのは、今回が最後になりそうな気がする。
(と書いておきながら、また年明け頃にふらっと訪れたりするかもしれないが)
「ごちそうさまでした」
食べ終えて店の外へ出ると、行列には30人以上が並んでいた。
見渡すと、太陽が昇る少し前の築地の空は、まさに台風一過の青空だった。
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